おそらくリンジー ・ バッキンガムのギターで最高のパフォーマンスの一つはフリートウッド ・ マックのヒット曲「Never Going Back Again.」でしょう。
この曲は全世界で4千万枚以上を売り上げた1977年のアルバム「噂」の3曲目に収録されています。ボーカル・ギターはリンジー ・ バッキンガム、とても印象的で耳に残るギターのアルペジオを多用した美しいメロディラインの名曲です。
14 歳のクエンティン君にとってバッキンガムの高速ピッキングをマスターする事は非常に困難だったと思いますが、若いクラシカルスタイルのギタリストは動画をご覧になるとわかるように見事な演奏をしています。そして今では自分のオリジナル作品やビートルズ、ザ・ルミニアーズとストレイ・キャッツを含む様々なアーティスト達のカバーを演奏するまでになり、彼の素晴らしい演奏の数々はYouTubeにある彼のチャンネルで見る事が出来ます。
始まりは2013 年、クエンティン君は「ever Going Back Again.」を絶対に弾けるようになろうと決心したそうです。ビデオの説明で彼は自分のお気に入りの曲であると主張し、この曲を大好きな兄に歌を捧げると語っています。また、オリジナルの曲に新鮮なタッチを与える為、オランダの作曲家であり凄腕のギタリストでもあるHarry Sacksioniのアレンジで絶妙なタッチで原曲に新しいエッセンスを加えています。
とても綺麗な顔立ちでギターも上手、そして兄弟思いの優しい弟でもあるクエンティン君は自分の演奏が観客に感動を与えるだろう事を心得ています。このステージを見た観客達は、この小さな少年が難題であるカバー曲に挑戦した事を非常に誇りに思って見守っていました。
実は私もフリートウッド ・ マックが好きで彼らのアルバムは今でも時々聴いています。
1980年2月11日(月)2度目の来日公演の時、北海道厚生年金会館で行われた“TUSK TOUR IN JAPAN 1980”のコンサートを友人と観に行った思い出があります。
当時、まだ高校生で小遣いを貯めて初めて行った海外アーティストのコンサート、音響チェックの時から身体に直に感じる音圧に始まる前からノリノリだったのを覚えています。
当然この「ever Going Back Again.」も演奏されましたが、メンバー全員がまだ若くてエネルギッシュでギター演奏も素晴らしいものでした。
短めのカーリーヘアだったリンジー ・ バッキンガムと元カノ?のスティーヴィー・ニックスの立ち姿がメチャメチャカッコよかった。本当にいい時代の素敵な経験でした。